1.空と君のあいだに
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
君が涙のときには 僕はポプラの枝になる
孤独な人につけこむようなことは言えなくて
君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた
ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜
ここにいるよ 愛はまだ
ここにいるよ いつまでも
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
君の心がわかる、とたやすく誓える男に
なぜ女はついてゆくのだろう そして泣くのだろう
君がすさんだ瞳で強がるのがとても痛い
憎むことでいつまでもあいつに縛られないで
ここにいるよ 愛はまだ
ここにいるよ うつむかないで
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
空と君とのあいだには今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら僕は悪にでもなる
2.もう桟橋に灯りは点らない
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
だれも覚えていないあの桟橋に
まだ灯りが点っていた頃のこと
だれも覚えていないあの桟橋で
いつもかくれて逢っていた二人のこと
何もない二人は与えあえる物もなく
何もない二人は夢の話だけをした
もうあの桟橋に灯りは点らない
ただ鉄条網が寒く光るだけ
だれも覚えていないあの桟橋は
きれいなビルになるらしい
星にたとえて名前つけた夏の日
夜の長さが変わるのを待てない秋の日
冷えた指先キスで暖めた冬の日
似合わない互いのスーツ笑った春の日
無邪気だったあたしはあいつだけのものだった
無邪気だったあいつはあたしだけのものだった
もうあの桟橋に灯りは点らない
ただ潮風だけが置き去りのまま
だれも覚えていないあの桟橋に
もう灯りは点らない
もうあの桟橋に灯りは点らない
ただ潮風だけが置き去りのまま
だれも覚えていないあの桟橋は
きれいなビルになるらしい
3.バラ色の未来
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
今より未来のほうが きっと良くなってゆくと
教えられたから ただ待っている
星はまたたいて笑う 星はころがって笑う 今夜、月のかげに入る
だれかが耳うちをしてる だれかが誘いをかけてる
あなたも幸せになりたいでしょうと
だれかがあなたの手をとって だれかがあなたの目を閉じて
未来はバラ色ですと言う
わかってる 未来はまだ遙か遠くて届くまでに
まだ何千年もかかると
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
だれもまだ見たことがない バラ色をまだ見たことがない
これだと言われたらそうかなと思う
しだいにそれじゃなきゃイヤだと思いこむようになって
それがないのがつらくなる
教えてよ 僕の憧れてたあの頃
バラの色はどんな色だったというのか
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
僕は僕は手紙を書く
僕にあてて手紙を書く
4.ひまわり'SUNWARD'
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
あの遠くはりめぐらせた 妙な柵のそこかしこから
今日も銃声は鳴り響く 夜明け前から
目を覚まされた鳥たちが 燃え立つように舞い上がる
その音に驚かされて 赤ん坊が泣く
たとえ どんな名前で呼ばれるときも
花は香り続けるだろう
たとえ どんな名前の人の庭でも
花は香り続けるだろう
私の中の父の血と 私の中の母の血と
どちらか選ばせるように 柵は伸びてゆく
たとえ どんな名前で呼ばれるときも
花は香り続けるだろう
たとえ どんな名前の人の庭でも
花は香り続けるだろう
あの ひまわりに訊きにゆけ あのひまわりに訊きにゆけ
どこにでも降り注ぎうるものはないかと
だれにでも降り注ぐ愛はないかと
たとえ どんな名前で呼ばれるときも
花は香り続けるだろう
たとえ どんな名前の人の庭でも
花は香り続けるだろう
たとえ どんな名前で呼ばれるときも
花は香り続けるだろう
たとえ どんな名前の人の庭でも
花は香り続けるだろう
5.アンテナの街
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
この街はアンテナを網のように張りめぐらせて
何もかも見張ってる 口さがなくって息が詰まるわ
二人で街を出よう 二人で旅をしよう
二人から始めることが許されない街を出て
※はるかに流れる永遠の流れ
似てない子供を愛してください
はるかに流れる永遠の流れ
似てない子供を愛してください※
昔あった人たちを型紙にして この街の人は
同じにならなきゃできそこないだと ため息をつく
私を呼んでください 名前で呼んでください
苗字の流れの中にしか 見当たらない者じゃなく
はるかに流れる血縁の流れ
似てない子供を愛してください
はるかに流れる血縁の流れ
似てない子供を愛してください
すれ違ったこともない人を真似して
生まれる前から 歩くべき道も愛すべき人も決められていた
この街で争って うぶな人たちを傷つけてみても
悲しいね むなしいね それよりも逃げて クズと呼ばれよう
(※くり返し)
6.てんびん秤
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
どこで泣こうと涙の勝手 知ったことじゃないけれど
あんたの前じゃ泣きやしないから せいぜい安心するがいい
さしでたことを望みすぎるから だいじなてんびん秤が狂いだす
あたしはよく立場をわきまえて 情のおこぼれもらうだけ
恋情と愛情は彼女のため
友情と同情はあたしのため
そうそう、彼女に返しといてね カミソリなんかまにあってるわ
てんびん秤使いわけたら うまく世の中渡れるの 女は
とても男のように器用に生きてはゆけないわ
ここからここまでが誰のもの 女には思いもよらないこと
てんびん秤に乗せるとしたら あんたと もうひとつは地球
純情と人情は彼女のため
色情と 薄情はあたしのため
そうそう、彼女に教えときなさい あたしに八ツ当たりはバカねってさ
恋情と愛情は彼女のため
友情と同情はあたしのため
純情と人情は彼女のため
色情と薄情はあたしのため
器用にかけもてるのが男たち
ぶざまに押しのけあうのが女たち
7.流星
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
バスがとまった気配に気づき そっとまぶたをあけてみると
ここは山頂のサービスエリア 次の町まであともう何百キロ
埃まみれの長距離トラックが 鼻先ならべる闇の中
自販機のコーヒーは甘ったるいけど 暖まるならそれでいい
どこまで行くの 何しているの
歌を歌っているんです
そうかい、おいらは歌は知らねえな
演歌じゃねえんだろ、そのなりじゃあな
香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦
流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか
おいらはこれから北の国まで となりはこれから南まで
便りのないのが良い便り どこかで会うかもしれねえな
身体こわさず がんばってみなよ
まには親にも telしてやんな
吹く口笛はスプリングスティーン
あれは演歌だと おっちゃんは信じてる
香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦
流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか
地平のはしから地平のはしまで
皆、流星のひと走り
ほら 流星がまたひとつ 君は願いを言えたかい
香川 新潟 大阪 宮城 姫路 山口 袖ヶ浦
流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか
流れる星よ いつか最後にどこへたどりつこうというのだろうか
8.夢だったんだね
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
長いあいだ待ちこがれてた
あたしにでも だれか残っているかと
こんないい年になってしまっても
おとぎばなしじみたことを信じて
あきらめかけては気をとり直して 待ちこがれ続けてた
やっと運命の人に逢えたなんて 勝手に思い込んだ
夢はいつでも あたしの味方
あたしに都合のいいことばかりよ
夢はいつでも あたしの味方
悲しいことなど 何もない
でも……… 夢だったんだね
身の程少し思い知っていたら
人生に悲しみは ほとんどないのに
願いと予感はまちがえやすい
信頼と期待はあまりにも似ている
必要とされることがあったよと 舞いあがって空に感謝したよ
夢はいつでも あたしの味方
あたしに都合のいいことばかりよ
夢はいつでも あたしの味方
悲しいことなど 何もない
でも……… 夢だったんだね
今までみたいに 恋のはじめから
疑ってかかれば良かったのに
帰りつける腕がほしいだなんて
きっと少し寒さに疲れていたのね
べつに驚くほどのこともないけど
今度はちょっとダメージ大きいみたいよ
夢はいつでも あたしの味方
あたしに都合の いいことばかりよ
夢はいつでも あたしの味方
悲しいことなど 何もない
夢はいつでも あたしの味方
悲しいことなど 何もない
………… 夢だったんだね
9.風にならないか
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
むずかしい言葉は自分を守ったかい
振りまわす刃は自分を守ったかい
降りかかる火の粉と 降り注ぐ愛情を
けして間違わずに来たとは言えない
二度とだれかを傷つけたくはない
されど自分が傷つきたくもない
互い違いに心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる
もう風にならないか
ねぇ風にならないか
自由になりたくて孤独になりたくない
放っておいてほしい 見捨てないでほしい
望みはすばしこく何処へでも毒をまく
やがて自分の飲む水とも知らないで
だれにも置き去りにされたくはない
だれをも置き去りにさせたくはない
我が身可愛いと心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる
もう風にならないか
ねぇ風にならないか
だれにも置き去りにされたくはない
だれをも置き去りにさせたくはない
我が身可愛いと心は揺れる
あてにならぬ地図を持ち ただ立ちすくんでいる
もう風にならないか
ねぇ風にならないか
10.YOU NEVER NEED ME
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
好きなものや欲しいものは次から次とあるけれど
必要なものというのは そんなに多くはない
私のことを憎からず思ってくれたのは事実
でも必要と思ったことなかったのも事実ね
もしもあなたがいなければ私は生きる甲斐がない
息をすることと同じくらいあなたが必要
雨に耳をすまして私は怯えていた
いつか雨のように愛がやんでしまう日のこと
風に耳をすまして私は願っていた
いつか風のように愛が戻ってくること
もしも私がいなくてもあなたは何も困らない
少し探してみることもなく すぐに忘れてゆく
You never need me You never need me
なぜ私ではなくて彼女でなければならないの
Need me You never need me
今から何をすれば必要と思ってくれるの
もう何もないの 何もないの
傷つけたくてはじめから私と出会うはずはない
そう信じてみるけれど 今はそれさえあやしい
私にくれた幸せは両手でも数えきれない
けれど失くした幸せはそれより多い
雨に耳をすまして私は怯えていた
いつか雨のように愛がやんでしまう日のこと
風に耳をすまして私は願っていた
いつか風のように愛が戻ってくること
もしも私がいなくてもあなたは何も困らない
少し探してみることもなく すぐに忘れてゆく
You never need me You never need me
なぜ私ではなくて彼女でなければならないの
Need me You never need me
今から何をすれば必要と思ってくれるの
You never need me You never need me
なぜ私ではなくて彼女でなければならないの
Need me Forever never need me
今から何をすれば必要と思ってくれるの
You never need me never need me never need me
Forever never need
You never need me
You…………
11.眠らないで
作詞:中島みゆき
作曲:中島みゆき
眠らないで眠らないで ずっとずっとずっと
このままふたり いつまでも歩きましょう
眠りの国のゴンドラはひとり乗り
出会ったことも 抱きあったことも
争ったことも 寄り添ったことも
頬に残る熱さも 腕に残る鼓動も
みんな夢だったなんてことないよね
眠らないで眠らないで ずっとずっとずっと
このままふたりいつまでも歩きましょう
どこから夢と知らないで歩きましょう
歩きましょう
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